一人じゃないといけない

近年、男性不妊が増えています。

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その中でも増えているのが膣内射精障害です。


男性不妊外来で患者さんがおっしゃった言葉について考えています。


「一人じゃないといけない」


「誰かがいたらいけない」


健康な男女であれば、セックスをして授かります。

(現代の生殖医療はめざましい進歩を遂げているので、人工授精や体外受精など、いろんな妊娠の形があるのも忘れてはいけない視点です)



一人じゃないといけない、

誰か他の人がいるといけない

となると、セックス→妊娠が成立しないことになります。


なぜこういったことが起きるのか…


それはコミュニケーション力の低下にも関係があるのではないでしょうか。



親密さの12段階

行動科学者のデズモント・モリスの理論。
こちらのサイトから引用しました


人と人が親密になるには段階を踏みます。

まずは遠目から確認。

ステキだなぁと思いながら相手を見ていたら、相手もこっちを見てくれた。

目が合った。

話してみたい。

握手したり、手を繋いだり、親しくなりたい。

もっと近くに感じたい。触れたい。

キスしたい。

もっと親しくなりたい。

そうして相手の受け入れ度を言葉だけでなく、態度、雰囲気、体の反応などを確認しながら距離を縮めていく。

いちいち確認がいるのです。


AVがおひとりさまの教科書になってしまう

私たちはトライアンドエラーを繰り返し、会話力やユーモア力、協調性などを高めます。

さらに実際に触れあい、「そこはちょっと痛いなぁ」とか、「こうした方が気持ちいい」とか意見を交わしながら、生身の人間同士で力加減や手技その他を培っていくのです。

こういった、他者と親しくなるための段階を踏めない人が増えているとも言われています。

生きている上で、多くの悩みは人間関係の悩み。

傷つくぐらいなら、初めからやらない。
失敗するぐらいなら挑戦しない。

そうして男性のおひとりさまが成立していくと言わています。

おひとりさまの教科書はAV。

そこもまた、人間関係で傷つくこともない、ファンタジー、創り物の世界なのです。

ちなみにバーチャルリアリティなんかもすごいことになってるみたいですね。


女性も自らを振り返ろう

「一人じゃないといけない」という男性不妊の患者さんの言葉という視点に話を戻します。

なぜ、男性はおひとりさまになってしまったのか。

それは…
たぐっていくと…

パートナーに夫婦生活を拒否されたから。


子育てで忙しいからと言って、朝、出勤する夫を見送らず、帰宅する夫を迎えず。

仕事で忙しいからと言って、背中を向けて寝たフリをしてませんか?

子ども中心の生活になって、夫をほったらかしにしていませんか?

頭にヘルメットみたいなのをつけたら感触の何から何まで、女性を感じられるバーチャルリアリティがあるそうですね。

もう生態の女性が負けてます。

ローマは一日にして成らず。

おひとりさまも一日にして成らず。
その結果、男性不妊外来での言葉

「妻だといけない」が生み出されます。

つづく。
母性看護学概論の教科書より引用
母性看護学概論の教科書より引用